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6年国語「私と本」「森へ」実践編1

「私と本」「森へ」合わせて5時間という潔い配時に苦笑してしまう。

5時間の使い道は
「私と本」1時間
「森へ」POP作り 2時間
一番心に残っている本POP作り 2時間
もうこれしか思い浮かばない。
 
さて1時間目。今日の課題は
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学習の流れを確かめよう。
自分にとって、本はどのような存在なのだろう。
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と書いたが、やはりダブル課題は気持ち悪い。
 
一つ目は省略して、次のように書けばよかった。
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自分にとって、本はどのような存在なのか確かめよう。
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まずは、教科書P54、57を読み、今日の学習の流れを確かめる。
続いてP70、71を見て、記述例のような推薦文を「書きません」と言った。
そして自作のPOPを見せ、「このようなPOPで本のよさを紹介しましょう」と説明した。
子どもたちの中に「楽しそう」という期待の空気が生まれるのを感じた。
またP54、57に戻る。
 
今日の学習活動は次の通りである。
 
[1]これまでにどんな本に出会ってきたかを振り返る。
[2]自分と本の関わりについて考え、伝え合う。
[3]いちばん心に残っている本について考える。
[4]「森へ」を読む。
 
私はこれらの小課題を自由にやらせた。
[2]に「伝え合う」とあるが、これも自然に伝え合わせればいいと思い、「友達としゃべりながらやっていいです。どんどんしゃべってください。」と言った。
とは言え、ゴールはしっかり設定した。
[3]まで書いてノートを提出して合格をもらうのがゴールである。
 
[3]で選ぶ本は、「自分に影響を与えた本が望ましい」こと、「マンガは望ましくない(ただし図書室にあるものならかまわない)」こと、それから「選んだ理由も書く」ことを伝えた。
 
私は黒板に[1]〜[4]までの小課題を書き、全員分のネームプレートを[1]に置いた。
『[1]が終わったら、ネームプレートを[2]に進めます。そうやって[3]まで終わったらノートを先生に見せて、[4]の「森へ」の音読をしましょう。』
子どもたちは、自由に友達と話しながら小課題について書き進めた。
ガヤガヤとした中、「○○君、2年生の時、迷路にはまっていたよね。」「そうだった!」「オレは絵本!」などとお互いの読書の様子を伝え合う声が聞こえてくる。それがまた、みんなの思考を刺激しているのが分かる。
女の子たちが数人「先生、図書室で本を見てきていいですか?」というので、許可した。図書室が隣の隣なので非常に助かる。
 
途中で「家で読んでいるマンガを選びたい」という子がやってきた。
『どんなマンガ?』
「すごく感動して何度も泣いた。」
『いいよ。』
この学習のねらいを妨げるものではないので許可し、そのことをクラス全体にも『どうしてもマンガを選びたい人は相談に来なさい』と伝えた。
 
さて、子どもたちが選んだ本は、さすが6年生である。命や生き方にかかわる本が多い。
完成したPOPを飾る言葉が楽しみである。
そんな中、一人。
「学校のコワい話」を選んだ子がいた。
『むむっ』これには唸らざるをえない。
理由を読んだ。
「この本を読むまでは幽霊を信じていなかったけど、読んでから信じました。」
確かに影響を受けている!
 
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授業は10分オーバーして全員[3]のゴールに到達しました。