課題ボードについてインタビュー
とある機関に「課題ボード」の魅力を伝えなければいけない機会ができた。
そこで、現場の声を伝えたいと、同僚2人に「課題ボード」についてインタビューしてみた。
まずは、若手の男性教師。
Q:初めて「課題ボード」を見た時の印象は?
A:何だこれ?と思いました。前の学校では学習課題を書くということすらなかったので、初めはどう書いていいか分かりませんでした。
Q:でも、すぐに使いこなしていたよね。学習課題を作るコツはある?
A:今も言葉を選ぶのは悩みます。でも、ねらいがはっきりさせて、それが子どもに伝わるように心がけています。それから「知識・理解」「思考・判断・表現」などの観点に合わせた学習課題になるよう考えています。
Q:「課題ボード」のよさは何だと思う?
A:学習課題を明記することによって、自分の指導がぶれない。子どもたちの活動もぶれないということだと思います。
次に、これも若手の女性教師。
Q:初めて「課題ボード」を見た時の印象は?
A:この学校に来る前に研修会で目にしたのですが「これは便利だな」と思いました。それまでは、学習課題を書いたら黒板にチョークで赤い線を引いて囲っていました。それから、「課題」と書いてラミネートした自作のカードを貼っていました。課題ボードだと一目見て「これが学習課題」と分かるし、線を引く必要もありませんから。
Q:課題作りのコツはある?
A:子どものゴールの姿を思い浮かべながら、教科のねらいを子どもの言葉に置き換えて書くように心がけています。
Q:「課題ボード」のよさとは何だと思う?
A:ねらいを明確にして、何か一つでも身につくように1時間の授業を進めていけることだと思います。
開発者本人(しかも先輩)を前に「課題ボード」の悪口はなかなか言えないと思うが、みんなそれぞれの工夫を凝らしながらこのツールを使っていることが分かって興味深かく、非常にうれしくもあった。
2人とも「課題ボード」導入年度にはいなかったので、初年度の共通理解を十分に知らない。
初めの男性教師は「ねらいを明確にして、観点に合わせた課題になるよう」工夫していると言う。
次の女性教師は「子どものゴールの姿を思い浮かべながら子どもの言葉で課題を作るよう」工夫していると言う。
2人とも誰に教わる訳でもなく試行錯誤の中からこれらの方法を導きだしている。これは「課題ボード」が自己研修の場になっているということだと思う。「課題ボード」があると、よりよい課題を自然と意識するからである。
2人の言葉から、もう一つ気になったのは、「課題ボード」のない状態では学習課題を書く人と書かない人がいるということである。きっと、だれもが書いている学校と、だれも書いていない学校もあるのだろう。
だれも書いていない学校にこの便利さを届けたいと思う。

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