6年体育「ソフトボール」実践編
我ながらかなり完成度が高いと思える「ソフトボール」のルール・場の設定ができた。(前回、6年体育「ソフトボール」教材研究 で示したものを基本に、変更点、追加点を赤で示した。)
(1)三角ベースとする。(1塁、2塁、ホームの直角三角形)
(2)打者が1、2塁間に打ったら走る。1塁のサークル(円)までに打者が早いか、ボールが早いか競う。サークル内でボールをキャッチするのが早ければアウト、打者が早く到着すればセーフで塁に残る。打者は1塁→2塁→ホームとアウトにならない限り進塁が可能であるが、アウトにするための送球が後ろにそれた場合は進塁はストップする。進塁途中にボールでタッチされたらアウト(投げて当てるのは不可)。ホームまでたどり着けば得点になる。
(3)次の打者が打ったら、塁にいる走者は進塁する。進塁先のサークルで、走者よりも早くボールがキャッチされたらアウト。打ち上げた打球(フライ)をノーバウンドで取られたら打者はアウトになるが、走者は進塁してよい。
(4)チームの全打者が打ったら攻守を交替する。1回の表、裏で試合終了。
(5)男子はバット(おもちゃの軽量のもの)、女子はラケット(またはバット)で打つ。ピッチャーは打者の味方が行う。三振はなし。打てるまで続ける。
(6)1チームは9人前後(クラスは30人なので9人チームと10人チーム)※私は希望者3人にチームを作ってもらった。子どもたちの方がお互いの力を知っているからである。3人は別々のチームに入るよう言った。
写真にもあるように守備側は「位置を考える」つまり隊形をとることが一つの学習になる。
また、チームの中でルールをよく理解している子がランナーコーチとして塁につき、走者に指示を出すように言った。
最初の時間の学習課題は次の通りである。
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ソフトボールのルールをたしかめながらゲームを楽しもう。
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さて、このルールで、授業・学習がどうなったかというと・・・
私が必要なくなった。
子どもたちが自分でゲームを進められるようになったのである。
2チームがゲームをし、残った1チームは審判、記録係である。
私は授業前に、今日の対戦表を作って体育係に渡して、ラインだけは引いた。
後は、見ているだけである。
3階から撮影してみたり。
「完成度が高い」と言ったのはそういう意味である。
体育科の専門の先生には物足りないかもしれないし、段階を踏んだ技術指導もない。
でも、ルールがシンプルだと、子どもたちもゲームに熱中できる。女の子も打ったり、走ったり、守備をしたり普通にゲームに参加している。
雨が降ったら、体育館でチーム毎に練習メニューを考えて練習させる予定である。子どもたちは試合で苦手な部分を補おうと取り組むだろう。苦手な子に対して、個別の練習メニューも生まれるかもしれない。(前回書いたように、これは「思考・判断」の学習・評価となる。)
体育の副読本通りに授業をしていたら・・・目に浮かぶのは
大声で説明している私
塁上であたふたする女子
文句を言う男子
地面に落書きをする男子
守備の時にだんだん近寄って固まる女子
「走れー」と指示する私
「分からーん」とつぶやく女子
「だからあ」と語気を荒げる野球少年
授業がシンプルだと、子どもたちも楽しく、先生も楽!(指導も評価も)
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