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6年国語「時計の時間と心の時間」教材研究(3)

前回の6年国語「時計の時間と心の時間」実践編3.5 で悩んでいた、心の時間のずれ事件簿を見せた後の学習課題が昨夜9時30分頃、湯船に浸る私に降臨してきた。

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自分のまわり(家族、親しい友達、クラス、学校、地域)に起こる、心の時間のずれ事件を減らすことはできるだろうか。

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めずらしく発問型学習課題である。個人的には発問型学習課題がベストだと思っているがやや難易度が高いので時々使うだけである。(学習課題の類型が知りたい方は学習課題の見える化で学力アップ! 驚異の板書ツール「課題ボード」入門 (授業づくりサポートBOOKS)

一見、国語の学習課題には見えないだろう。

しかしこの課題に答えることこそが、筆者の一川誠さんの主張に自分の考えをもち、考えをまとめるためのステップとなる。

一川さんは8段落で述べている。

「また、人それぞれに『心の時間』の感覚が違うことを知っていれば、他の人といっしょに作業するときも、たがいに気づかいながら進められるかもしれません。」

語尾が「かもしれません」である。一川さん自身も確信をもっているわけではないのである。

一川さんはこの説明文の中で実験の結果はいくつも示したが、日常生活の中での具体例は全く示さなかった。

しかも「かもしれません」である。大事なところを子どもに丸投げである。

具体例は、「心の時間のずれ事件簿」が補った。 

これで、子どもたちも考えやすくなったはずだ。

さらに発問型学習課題で引き出す。

自分のまわり(家族、親しい友達、クラス、学校・地域)に起こる、心の時間のずれ事件を減らすことはできるだろうか。

※「家族、親しい友達、クラス、学校・地域」と細かく分けたのは、条件を変えて考えさせることで、子どもの思考を引き出すためである。学級担任として「クラス」について独立して考えさせるのは必須である。

ある子は「家族や親しい友達となら減らすことはできるだろうけど、学校や地域ではできない。」と答えるかもしれない。

「クラスはみんな『心の時間』を分かっているのでできる」という答えも予想できる。

ある子は「全部無理だ。」と答えるかもしれない。

またある子は「自分がかかわる事件については減らしてみせる。」と言うかもしれない。

それぞれに理由があるだろう。自分の言葉で書かせたい。

 

ここまで泥縄でやってきたこの単元もやっと全体が見えてきた。

1時間目 初発の感想

2時間目 4つの例の確認

3時間目 心のずれ事件簿作り

4時間目 筆者の考えの確認

5時間目 自分のまわり(家族、親しい友達、クラス、学校・地域)に起こる、心の時間のずれ事件を減らすことはできるだろうか。

2時間目と4時間目に本文の読みが入り、行ったり来たりの進み方だが、最終的にゴールにたどり着ければよい。

予定通り、5時間で済ませることができそうだが、6時間目に作文の読み合いを0.5時間して、数日後に市販テストを0.5時間すれば、全6時間といったところだろう。

いずれにせよ「笑うから楽しい」を読んで終わり(0時間)にしておいてよかったと思う。

 

学習課題のいろいろなタイプが分かる↓↓↓