6年国語「私と本」「森へ」実践編4
「私と本」「森へ」も終盤の4時間目に入った。
ここから、子どもたちが自分で選んだ本のPOPを作ることになる。
この学習に先駆けて、私もPOPを作ってみた。
最近、読んだ中でかなり衝撃を受けた本である。
「サラとソロモン」
この職業、いつも追われているような気持ちになるものだが、この本を読んでから、私の心はとても安泰である。
それはさておき。
実際にPOPを書いてみたら分かるが、はがき1枚の中に自分の考えや思いを閉じ込めるのは、なかなか難しい作業である。
慌てて作ったこともあって、このPOP、満足はできていない。(しかし、書き直そうという気持ちもない。苦笑)
子どもたちへの例示としては十分だと思っている。
さて、今日の学習課題。
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心に残っている本のよさを伝えるPOPを作ろう。
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さて・・・少々無責任かもしれないが、この学習で子どもたちが身につける力が「読む」なのか「書く」なのか「関心・意欲・態度」なのか、自分の中で曖昧なままである。
「ねらいを明確にして学習課題を設定する」ということを何度も主張している私であるが、こういう時もある。
実践編3でも述べたように、子どもたちの頭の中は「ここまでは国語、ここからは図工」とか「ここは『読む』、そこは『意欲』」などというように分かれてはいないと思っている。それを観点に分けるのは大人側の事情である。
観点には分けづらい学習であるが、この学習をすれば子どもたちの中に何らかの学びが生まれることも確信できる。
こんな時、私は無理に観点別に分けた評価をしない。
子どものありのままを、文章にして評価を残す。
例えば
「自分の選んだ本のよさが伝わるように紹介文を工夫しながら本の推薦カードを書くことができた。」
「自分の印象に残った本をみんなにも手にしてもらおうとレイアウトやイラスト、紹介文に工夫を凝らして、黙々と本の推薦カードを書いていた。」
などのようにである。
そして、これらの評価は、口頭で子どもたちに返していく。
つまり、授業中に「この紹介文、思わず読みたくなるよ。」「このイラスト、目をひくね。レイアウトがよくて、文字が目に飛び込んでくるよ。」などと、子どもたちをほめたことを先のような評価文にしていくのである。
これらの評価文は、通知表や個別懇談会で保護者にも伝える材料となる。
私は、このような文章による評価を割とこまめに蓄積しているので、通知表の所見欄の文章はもう十分に書けている。
これからの時期、所見欄の仕事が始まるが、私の場合は「書く」ではなくて「選ぶ」である。
話はそれたが、「森へ」のPOPがとても上手だったし、子どもたちも楽しそうだったので、用紙を「ハガキ大」だけでなく、自由な形に切ってもいい大きめのものも準備した。
30人中、10人程が大きな紙を持って行き、すぐに2人が返してハガキ大を持って行った。
それから、「森へ」のPOPの反省で、引用文は引用とすぐに分かるように、かぎかっこや吹き出しで区別するように言った。